UNITY XLR

　JORMA UNITY XLR（以下「UNITY XLR」）は、スウェーデンのJorma Designが販売するインターコネクトケーブル。いろいろな方から話を聞くに、日本での評価は極めて高い。Jorma Designのケーブルの中では、低音の量感が適度だと感じられる方が多いようである。一般に、~10畳ほどの部屋でハイエンドの低音を処理するにはある程度スキルが要るだろうし、ケーブルも例外ではない。その意味で、UNITYの使い勝手は確かに優れる。

　兄貴分のJORMA ORIGOと良く似た外見のケーブルである。ただし、線体はORIGOと比較すると細身であり(ORIGOはPRIMEと同スケール)、独特の煌びやかさも無い。その意味では、線体はJORMA No.1に近い。

取り回しは、最高レベルの良さ。このケーブルよりも取り回しに優れるハイエンドケーブルは、そうはないだろう。ただし、ウォルナットに傷を付けたくない場合は、少々配置に気を遣うやもしれない。

それぞれの評価項目の定義についてはこちらを参照。

　UNITY XLRは、兄貴分のORIGO XLRとキャラクターが似通っていることから、レビューでの類似点も多くなっています。予めご了承ください。

• 飾り気がなくタイトな音像

　音像表現・音場表現の双方をそつなくこなしつつも、音像表現をより得意とするケーブル。もう少し言えば、ESOTERICのMEXCELやAETのEVIDENCEにあるような、高純度銅を用いたケーブルとしてのテイストが強く、海外のケーブルにしては珍しく国産品に近い感想を抱くケーブルである。そのコストパフォーマンスの高さも含め、国内メーカーにとっては脅威だろう。なお、像がタイトである点は、Jorma Designのケーブルの特徴であり、ほとんどの銅線には見受けられない特徴である。このタイトな音像表現が、情報が飽和する事態を防いでいて、国産の銅線の多くと比べてもしたたかな点である。

• 立体的な空間表現

　これはPRIME XLRやORIGO XLRのレビューでも詳述したが、Jorma Designのケーブルは立体的な空間表現が魅力的である。特に前後への音像の定位には優れる印象。無闇に像が前に張り出したり、逆に後方の壁付近で固まるということがなく、扱いやすいのではなかろうか。

• 存在意義のよく分からない木箱

　半ばツッコミ的な内容かもしれないが、一応載せた。Jorma Designの上位ラインは、線体に木箱が付いている。上位機種に当たるPRIMEの場合、線体中央部の木箱にクァンタムピューリファイアーが納められているため、木箱は必須と言えるだろうが、UNITYの場合はイマイチ解せない。

　ポジションは選ばない。あるとすれば好みの問題だと思うので、実際にシステムに組み込んでみた上で判断するのが迅速かつ確実だと思われる。

• VALHALLA（NORDOST）

• Emotion（Kubala•Sosna）

• Flow（Argento Audio）

• Aurora XLR（Shunyata Research）

• Canorus 20th Aniv.（Purist Audio Design）

• 他